鯛の歴史 part4

近代ー漁業の近代化が進むものの、魚資源が次第に減少する

鯛の漁獲量は少なくて高価だったため、時代は変わっても庶民がなかなか口にできる魚ではありませんでした。食べられるのは婚礼・結納などの場でしたが、尾頭付きの鯛は祝いの場にかかせませんでした。

幕末期、幕府の上納米を積んだ吉田丸という船が、魚島の吉田磯で沈没しました。その翌年から、この磯には春になると鯛が群がり、網を入れるとおもしろいように鯛が捕れたといいます。明治時代になると鯛網見物の船が出るようになり、大正時代には評判を聞きつけた愛媛県知事が魚島沖へ視察に訪れています。しかし、昭和になると、まったく鯛が捕れなくなりました。漁船や漁法は発達したのですが、回遊魚が減少して漁獲高は年々減少の一途をたどっています。

出典:えひめ愛フード推進機構ホームページ(http://www.aifood.jp/tai/rekisi.html)